【コラム】酒田の四季

サイト「産地で暮らす」の皆様、こんにちは。
酒田に住み始めて5年目の”あや”です。
だいぶ季節が変わってきましたね、体調に気をつけて過ごして参りましょう。

 

さて、こちら庄内は、首都圏よりもかなり涼しく、日によっては寒いくらいで、テレビCMではもう暖房や除雪機を取り扱っています。
少々気が早い気もしますが、それだけ東北は冬への備えが肝要ということでもあります。
そこで今回は、庄内の四季の様子をお伝えしたいと思います。

目次

春>

 

どんよりと雲に覆われていた空が動き始めます。
灰色の雲が切れ、白い雲が現れます。白い雲の切れ間から、日差しと青空が覗き始めます。長い冬の終わりを感じ、心が少し湧き立ちます。

あれだけ寒かったのに、木々にはしっかりと芽吹きの準備が整っています。

 

雪が溶け始めた地面には、冷たい雪の下で春を待ちわびていた草花たちが顔を覗かせます。冬を越えてこうしてまた出会えたことに感動です
。

 

長い冬をともに過ごした白鳥たちが、V字隊列を組んで北方へ帰っていきます。
本格的に雪が溶け始めると、山菜たちが店頭に並びます。
どれも採れたて新鮮で、長い冬を耐え抜いたご褒美のような思いでいただきます。

 

木々が一斉に芽吹き、辺り一面が鮮やかな緑色に変わります。
田圃には水が張られ、田植えが始まります。
我が家の窓からは田圃が見えるのですが、日毎に成長する稲を眺めています。

<夏>

 

庄内の夏も厳しい暑さです
。
すべてのものが色濃く、くっきり映ります
。
スモックの少ない東北は空の青さが濃く、白い雲と木々の緑とのコラボレーションはため息が出ます。

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この空の青がたまりません

そして何と言っても夕陽。庄内は海が近く、この時期は海に沈む夕陽がことのほか美しいです。

店頭には夏野菜がたくさん並びます。どれも新鮮で強い生命力を感じます。

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夕陽は絶景です

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新鮮な野菜たち

<秋>

 

あれだけ暑かった夏も気がつけば朝晩涼しく、田圃の稲穂は少しずつ頭を垂れていきます
。そしてあっという間に黄金色に染まります。
雲の動きが早まり、少しずつ厚みを増していきます
。一雨ごとに涼しさを増し、日差しがだんだん少なくなっていきます。

 

稲刈りが終わる頃、北方より白鳥がV字隊列でやってきます。白鳥たちは冬の間庄内に留まり、子育てを始めます
。近くの田圃では、彼らの落ち穂をついばむ姿を見られます。
自宅用の暖房もそろそろ始動です
。

 

店頭には新米が並びます。産地ならではの新鮮なお米たち、毎年食べ比べが楽しみです。

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コスモスと田圃 まさに今です

<冬>

 

寒さと強風が増してきます
。
車は冬用タイヤとワイパーに取り替え、雪かき棒と長靴とスコップをトランクに装備します。
強風とともに雪が舞い始め、だんだん一面が銀世界になります。 雪が積もっていき、音が閉ざされたようになります。何もかも真っ白な世界、とても美しいです。

 

やがて自宅周りの雪かきの毎日が始まります。雪かきは30分もかいていると身体が温まります。運動不足解消に持ってこいです
。

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家の前を綺麗に雪かき

こちら庄内は、内陸地方に比べて雪の量は少ないのですが、毎日が小台風と言っても良いくらい風が強いため、地吹雪に注意です。
本当に真っ白、ホワイトアウトで、何にも見えません。車運転中に国道でホワイトアウトに遭遇しましたが、怖いのなんの・・・。

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雪道 この後ホワイトアウトに遭遇

雲の厚みは最高潮、全ての生き物にとって、じっと耐える季節です。
店頭には根菜などの冬の野菜が並びます。酒粕を使った熱々の鍋料理を楽しみます。

 

時折、雲の切れ間から青空と日差しが覗きます。この青空の美しいこと!毎日真っ青な空が広がる関東の冬を過ごしていた時には気づかない尊さです。

 

いかがでしたか?首都圏では体感できない四季の移ろいを感じていただけたなら嬉しいです。
私が一番好きな季節は、秋から冬です
。雪が舞う大空と、時折覗く青空と日差しが、心を揺さぶるのです。この揺さぶりを感じられただけでも、酒田に移住してよかったなぁと思います。

 

みなさんも是非、庄内の四季を体感してみてくださいね。

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