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報告レポート

第21回 老い支度考えるゆるやかな連絡会 「冊子から見る『高齢期の生活設計』」

2017年にスタートした『老い支度を考える-ゆるやかな連絡会』では、さまざまなテーマで勉強会やセミナーを開催し、老い支度に関心のある人々が集い、学び、話し合う場となっています。
2019年2月に、これまでの活動を「お金」「住まい」「からだ」「生きがい」の4つの視点でまとめた冊子「ゆるやかな老い支度」を発行しました。

 

6月8日、この冊子の協力編集員でファイナンシャルプランナーの藤井智子さん(NPO法人Wco.FPの会)を講師に迎え、高齢期の「生活設計」のイロハを学びました。

 

参加できなかった方も、このブログを参考にして「老い支度」を進めていただけたらうれしいです。

 


 

まずは、自分の希望を明確にしましょう

 

「老い支度」を考えるときに欠かせないのは、「生活設計」です。

 

「生活設計」というと、「お金の話」だけだと思われがちですが、お金について考える前に、「自分はどうしたい?」「わが家はどうしたい?」「何が幸せ?」と自問しながら、これからの暮らしをイメージすることが重要です。
ポイントは、「どこで」「誰と」「どんな風に暮らすか」という3つの視点です。できるだけ生活を具体的に考えて「生活設計図」に書き出してみましょう。

 

 

【ポイント1】どこで暮らす?

「現在の住居で暮らし続けたい」と考える人が一番多いのですが、親御さんや子どもの家の近く、あるいはメンテナンスが大変な戸建てからマンションへ…など、住まいを移す選択肢もあります。

 

【ポイント2】誰と暮らす?

パートナーだけでなく、介護のため親と同居する。また子どもと二世帯で住むなどの選択肢もあるでしょう。しかし最後は「おひとりさま」になる可能性が高いことも、忘れてはなりません。

 

【ポイント3】どんな風に暮らす?

60代で現役を退いてからも働き続ける人が増えています。今後は70代まで働く人も多くなるかもしれません。収入を求めて仕事をする以外に、生きがいを求めて仕事をする、地域でボランタリーな活動をする、趣味などを中心に暮らすなど暮らし方も多様です。

 

以上の3つのポイント「どこで」「誰と」「どんな風に」をイメージしながら、50歳代、60歳代、70歳代、80歳代……と「生活設計」を描いてみることが、「老い支度」のはじめの一歩です。

 

必要なお金を計算する鍵は「イベント」

 

次に大枠で捉えておきたいのが、「ライフイベント」です。
前もって書き出した「生活設計」に沿って、「起こりそうなこと」、「やりたいこと」、そしてそれにかかる大まかな費用を「ライフイベント表」に書き出してみましょう。

 

 

家電製品や自動車の買い換え、親元への帰省、冠婚葬祭などは想像しやすいのですが、住まいのメンテナンスやリフォーム、介護や看取りも視野に入れた施設への入居などになってくると、時期も値段も容易に出てこないかもしれません。
それでも想像力をふくらませ、できるだけ具体的に書き出してみましょう。

 

要チェック! 自分のお金の「フロー」と「ストック」

 

「ライフイベント」まで書けたら、いよいよ老後資金のチェックです。
家計で把握するのは、「収入」と「支出」(フロー)、「貯蓄」(ストック)の3つです。収入と支出は「家計収支表」に、貯蓄残高は「金融資産一覧表」に書き出してしっかり把握します。
まずは「家計収支表」で、収入と支出を確認しましょう。

 

 

【お金のチェック1】収入

公的年金、私的年金、給料、その他の収入の合計を出します。
年金額は、毎年送られてくる「ねんきん定期便」で目安を知ることができます。年金は老後の暮らしを支える基本のお金です。夫婦それぞれの年金をチェックして、世帯収入を確認します。

 

【お金のチェック2】支出

1ヶ月のおおよその生活費を把握しましょう。家計簿をつけていなくても、ざっくりと一か月の生活費が把握できれば大丈夫です。そして「ライフイベント」で書き出した「不定期支出」を合わせて1年単位で支出を確認します。

 

 

【お金のチェック3】貯蓄残高

「資産一覧表」では、金融機関、金融商品の種類、金額を書き出します。できれば2ヶ月に1回、少なくとも半年に1回は更新します。内容は家族と共有すれば安心です。
資産をどのくらいのペースで取り崩せるかも、この表を元に考えることができます。場合によっては、ライフイベントや予算を考え直す必要が出てくるかもしれません。

 

以上のように、収入・支出・貯蓄残高を整理して把握すると、老後の暮らしが具体的に見えてきます。そして「老い支度」としてやるべきことが、ひとつひとつ具体的になってきます。

 

総務省の家計調査では、高齢者世帯の家計は、1ヶ月平均で5万円の赤字になっています。ただ、この数字はあくまで平均です。自分には当てはまらないという人が少なくないはずです。ですから平均ではなく、我が家の数字を出すことが大切なのです。
いずれにしても、「老い支度」はお金の不安から入るのではなく、「自分はこれから、どうやって暮らしていきたいのか?」と前向きに考えましょう。
どうやって健康を維持するのか、どんな生きがいを求めていくのかも視野に入れ、自分らしい「老い支度」を進めていきましょう。

 

参加した方々から、こんな感想をいただきました。

 

  • ・ 具体的に何を考えていけば良いかわかり易かったです。
  • ・自分で考えていた事とほぼ同じような考え方意見でした。資料もよかったです。冊子大切にします。
  • ・考えを整理できてよかったです。
  • ・明るくこれからのことを考えたいです。
  • ・言い訳のできない現実をはっきり、見つめなくてはと思いました。
  • ・ 今まで毎日の仕事に追われる日々でしたが、そろそろ50代になるので、その先の暮らし方など勉強ができたらと思い参加しました。夫と話し合うきっかけにしようと思います。
  • ・参考になりました。今後のことについて少しずつでも準備していきたいと思います。

など。

 

まずは具体的にイメージしながら、ひとつひとつ言葉や数字として書き込んでいく。みなさん、ぜひやってみてくださいね。